坐骨神経痛って、いったいどんなもの。

この単語を耳にしたことがある人は多いと思います。が、実際これがどういうものかと聞かれると・・・。知らない人も少なくありませんので、今回は“坐骨神経痛”を紹介してみます。

坐骨神経痛

坐骨神経痛って?

まずは“坐骨神経痛”ってものが、どんなものかをわかってもらいたいので!!

ざっくりいうと

殿部から下肢への違和感

・・・。これではざっくり過ぎますので、下図のピンクで示した範囲に様々な不具合が出ることになります。下肢でも太もも前面以外の部分が、その範囲になってきますので、太ももの後面・ふくらはぎ・スネ・足の甲・足の裏が“坐骨神経痛”の症状が現れる範囲になってきています。。で、その不具合というのが。

坐骨神経痛の領域

  • 違和感
  • シビレ
  • 痛み
  • 筋力低下

ほとんどの場合、この4つの症状が現れてきます。症状の深刻度は下に行くほど高くなってきていますが、“違和感やシビレ”ぐらいなら大丈夫というわけではないので軽視してはいけません。

ちなみに、“違和感・シビレ・痛み”に関しては理解してもらえると思いますが、“筋力低下”って書きましたけど「う~~ん」って感じだと思いますので、わかりやすくいいますと!!

力が入りにくい

足に力が入りにくいということは踏ん張りがきかない・・・。また、筋肉がうまく収縮しない・・・。

っていうことになるのですが、例を挙げるとするとこんなことです。

つま先が上げれない伸ばせない

これっていうのは歩行時の話になるのですが、段差を跨ごうと思い足を上げ、自分はつま先を上げているつもりなのに、つま先が伸びてしまい上がっていないために、段差につまづく・・・。

転倒・転ぶ

これは、よく聞く話になってきます。

また、酷い“坐骨神経痛”の人は症状が出ている方は、片足だけではつま先立ちができません・・・。つま先を伸ばすというか足首が伸ばすための力が入らないので、つま先立ちができません。

ちなみに、足首を伸ばす筋肉というのはふくらはぎの位置する“腓腹筋・ヒラメ筋”になってきます。

と、こんな感じの症状が現れるのが“坐骨神経痛”になってきます。

で、温泉なんかに行くと「効能 ・・・なんちゃら神経痛」なんてよく書いてあるので、“坐骨神経痛”に限らず神経痛なんてものは温泉の効能で良くなるなんて思い軽く考えているいる人もいるかもしれませんが、“坐骨神経痛”が酷くなってしまうと歩くことも大変になってしまいますので、ホント気をつけないといけません。

坐骨神経痛の原因

ってな感じの症状を出してくる“坐骨神経痛”なんですが、基本的には坐骨神経を、なんらかの要因で圧迫してしまうことで発生するのですが、これにはいくつかの原因がありまして!!

坐骨神経痛の原因

で、上の図で挙げたものが代表的なものになってくるのですが、これだけではイマイチ解りづらいと思いますので、もう少し詳しく紹介してみます。

腰椎椎間板ヘルニア

言わずと知れた“腰痛”といえば、これっていう感じのものなのですが、腰の痛みがヘルニアなんて思っている人の大半は違う原因で腰が痛んでいることは多いんですけどね・・・。

ですが、“腰椎椎間板ヘルニア”が“坐骨神経痛”の原因としては結構な割合になってきているのが現状です。しかも“坐骨神経痛”の症状が重度になる可能性が高いのも”腰椎椎間板ヘルニア“の特徴になってきます。

“腰椎椎間板ヘルニア”を詳しく説明してしまうと、えらいことになってきますので、そこそこな感じでいきます。

脊柱を形成している背骨一つ一つの間からは大事な神経が出てきています。これは頚椎・胸椎・腰椎と、どの部位でも同じことが言えます。

腰椎椎間板ヘルニア01参照:https://momo-seitai.com/

で、その腰椎というか背骨と背骨の間には椎間板という衝撃吸収剤が存在してきています。この椎間板があるおかげで関節はきれいに動きますし、外部からの衝撃もうまく吸収してくれてい流みたいなんです。

しかし、この椎間板が、なにかしらの要因をキッカケに潰れてしまうことがあります・・・。

腰椎椎間板ヘルニア02

図の状態は椎間板が潰れてしまい破裂しちゃってますけどね・・・。

そうなると椎間板は通常の位置よりも外側に、はみ出てしまうことがあり、そのことが神経を圧迫してしまい”坐骨神経痛“が発生してきます。

ちなみに、”腰椎椎間板ヘルニア“が原因で”坐骨神経痛“が発生した場合は両下肢に症状が出ることは限りなく0%になってきています。また、”坐骨神経痛“の症状を遠位となる足先まで出ることが特徴になってきます。

腰椎すべり症

これは字が現わしている通りのものになってきまして、腰椎がすべってしまってます・・・。

下図を見ていただければ解るように、すべるといっても腰椎自体が前方にすべっていることをいいます。といっても後方にすべるなんてことは絶対に無理で聞いたことはありませんけどね!

腰椎すべり症・前方に滑る

もう少しわかりやすくすると!

腰椎すべり症

参照:https://kurume-junsinseikotuin.com/

っていう”腰椎すべり症“なんですが、ざっくり分けて二つありまして!!

  • 変性すべり症
  • 分離すべり症

っていうものがありまして、供にちょっとした特徴がありますので紹介です。ちなみに”分離すべり症“については”腰椎分離症“のところで紹介します。

変性すべり症

これは中高年の方に多くみられ、主な原因としては腰椎間にある椎間板が加齢によって柔軟性がなくなることで変性してしまい、そのことが引き金となり腰椎自体が不安定になってしまい、前方にすべってしまいます。

ただ、この変性すべり症は”坐骨神経痛“の症状を深刻化させる可能性が高いことが多いので軽視はできません。

腰椎分離症

えっと!まずは”腰椎分離症“のすべてに“坐骨神経痛”の症状がでるとは限りませんので、勘違いしないで下さいね!

”腰椎分離症“も字からおおよそのイメージはできると思いますが、その通りで腰椎が分離してしまうことになります。

分離って?

まぁ~分離っていうのは骨折のことになります。

下図で示した部分が骨折してしまうことを”腰椎分離症“なんて呼ばれています。

腰椎が分離・骨折

原因としての多くは、腰をひねる運動や腰を反る運動が長期間反復して行っていくことで、発生する割合が上がってきます。

ですので、中高生が部活動などでバリバリ運動を頑張ってやることで原因となって発生することは多くみられます。

子供のスポーツで多い腰椎分離症

という、”腰椎分離症“なのですが、意外に多く。人口の5%ぐらいの方に見られるといわれています。また、スポーツをよくやられる方に限っては30~40%もいるみたいです。これってボクが思っているイメージよりも多くの人が”腰椎分離症“になっているような気がしますね。

若いときに”腰椎分離症“になり、年齢とともに”分離すべり症“になっていくケースは多いそうです。

っと、ここで出てきた”分離すべり症“に発展してしまうことで”坐骨神経痛“を発生させてくることがあります。

原理は先ほど紹介した”変性すべり症“と同じで、腰椎が分離してしまうことで前方にすべり移動し神経を圧迫することになります。

腰部脊柱管狭窄症

これが一番厄介なものになってくるように思います・・・。

っと、ですが、”脊柱管狭窄症“を説明する前に、ちょっと背骨の話をしないと解りにくいので!

背骨の中には脳から出ている超大事な神経である脊髄が頚椎・胸椎・腰椎の中を通っています。

まぁ~厳密に言いますと腰のあたりで馬尾神経っていう名前に変わっていくんですけどね。

脊椎と脊髄参照:https://www.kango-roo.com/

で、頚椎の間からは腕にいく神経が、胸椎の間から出ている神経は内臓などにいき。腰椎の間からは足にいく神経が出ていってます。

これって簡単に書いてますけど、ホント重要なことで、首・腰に大きな問題が発生することは腕や足に症状がでることにもなるんです・・・。

ということを踏まえていただいて、ニュースなんかで時々聞くと思いますが、脊髄損傷・・・。

この脊髄損傷、スポーツ時や交通事故などで聞く話が多いと思いますが・・・。脊髄に何らかの損傷が起こってしまうことは身体の中枢部分にダメージを与えることになってしまうので、ホント大変なことになってしまいます・・・。

脊髄参照:http://www.koutuujiko-bengoshi.com/

ってことで、背骨の中には脊髄っていう大事な神経が走っているんです。”脊柱管狭窄症“は、この脊髄に問題を起こすことが多いんです・・・。

ですが、そんな”脊柱管狭窄症“の一番の原因となるのが加齢。

背骨自体が変形したり、そのまわりにある椎間板や靭帯の編成が症状を発生させてくるキッカケになってきています。

最初のところで紹介したように”脊柱管狭窄症“での症状は、いかんせん酷くなることが多く、腰椎で”脊柱管狭窄症“が発生してしまうと、長時間歩くと足のシビレや痛みが発生してくるのですが、休むと楽になる間欠性跛行と呼ばれるものや、排尿・排便にも問題が出てきてしまうこともありますので正直怖いものになってきます・・・。

また、”脊柱管狭窄症“の原因として”腰椎椎間板ヘルニア“や”腰椎すべり症“などもあるのですが、今回は別なものとして紹介してみました。

筋肉の緊張

みなさんの中には意外な原因と思う方もいるかもしれませんが、筋肉の緊張が”坐骨神経痛“のキッカケとなっている件数は結構な数になっています。

症状的には、さほど重度になることは少ないと思いますけど、これも軽く考えてはいけません!!

梨状筋の緊張

筋肉が問題を起こして”坐骨神経痛“を発症させてくる一番の筋肉になるように思います。

梨状筋症候群

上の図を見ていただいても解るように見事に梨状筋という筋肉の下を坐骨神経が通っていますので、この筋肉の緊張は”坐骨神経痛“に大きく影響してきます。ちなみに梨状筋が問題で”坐骨神経痛“を起こしている時は”梨状筋症候群“なんて呼ばれています。

ただ、厄介なのが梨状筋をピンポイントで確認することって正直解りにくいんですよね・・・。

中殿筋の緊張

この筋肉、一見すると”坐骨神経痛“には絡んでないように見えますが、中殿筋の緊張は結構な感じで“坐骨神経痛”に影響してきています。

中殿筋・坐骨神経痛

実際、中殿筋の緊張で股関節のねじれが発生し”坐骨神経痛“を発生することは少なくありませんし、中殿筋深部にある小殿筋のトリガーポイントからくる関連痛は”坐骨神経痛“と同じような症状を出してきますので、注意しないといけません!

小殿筋トリガーポイント

小殿筋と関連痛の範囲

ハムストリングスの緊張

これも下図を見ていただくと解るように、ハムストリングスの中でも外側に位置する大腿二頭筋の下を坐骨神経が走っているので、この筋肉の緊張は”坐骨神経痛“を発生させることは多々あります。

ハムストリング・坐骨神経痛

また、このハムストリングスは非常に大きな筋肉になっており力も強いために、身体に与えてくる影響も大きくなってきており、“坐骨神経痛”だけでなく、姿勢を悪くさせる原因になったり“腰痛”のキッカケにもなってきますので注意が必要です。

まとめ

という感じのものが”坐骨神経痛“になってきています。

正直、”坐骨神経痛“を含む神経痛なんてものは温泉なんかに入ることで改善すると子供の頃は思っていましたが、“坐骨神経痛”の症状が酷くなると歩くことがままならなくなたっり、排尿・排便が不自由なることもあるので気を付けないといけません。

また、”坐骨神経痛“をしっかり説明しようとすると、難しい用語が多く出てくることでチンプンカンプンになりそうでしたので、できる限り簡素化して紹介してみました。あと筋肉の問題であればストレッチなどでも対応できますが、他の場合の対処法はこちらを見てみるのもいいかもです。

”坐骨神経痛”をもっと詳しく▶

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